

「シノ付き両口ラチェットレンチ」とは、建設現場や解体現場の足場作業などで使用される工具です。通常の両口ラチェットレンチに加えて、柄の一方が「シノ」と呼ばれる円錐形の突起や棒状の部分になっているのが特徴です。
シノ付きラチェットレンチの特徴:
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ラチェット機能:
両口ラチェットレンチ部分は、ボルトやナットを締めたり緩めたりするために使用されます。ラチェット機構により、レンチを外さずに回転方向を切り替えて効率的に作業ができます。
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シノ(柄の先端部分):
シノは円錐状で、以下の用途に役立ちます:
- 番線をくくる:単管等の仮設材や建設資材を番線で結束する際に使用。
- 穴合わせ: 鉄骨や足場部材などのボルト穴を位置決めする際に使用。
- 仮固定や調整: 部材を一時的に固定し、ボルトを締める作業を容易にします。
- 叩き作業: 一部の作業ではハンマー代わりに軽く叩く用途にも使えます(工具や状況による)。
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主な用途:
主に建設現場や解体現場、特に鉄骨工事や足場組立で使用されます。足場を組み立てたり解体したりする際に効率的な作業が可能です。
メリット:
- 両口ラチェットレンチとシノが一体化しているため、工具を持ち替える手間が省ける。
- シノがあることで、部材の位置合わせが素早く行える。
- 頑丈で、現場の過酷な環境にも耐えられる設計が多い。
選び方のポイント:
- サイズ: 使用するボルトやナットのサイズに対応したものを選ぶ(17mm、19mm、21mmなど)。
- 材質と耐久性: 頑丈でサビにくい素材(クロムバナジウム鋼など)が好ましい。
- ラチェットの可動性: 回転がスムーズで切り替えが簡単なもの。
通称シノは、効率と使いやすさが求められる現場で非常に便利な工具です。解体作業では、17mmと21mmの組み合わせを使用する場合が多くあります。足場材のナットは17mmであり、木造家屋の躯体接合に使用されるナットが21mmであることが多いからです。作業効率をあげる為、腰道具の一つとして好みのホルダー(シノ刺し)やツールフックにぶらさげ使用することが一般的です。