【メリット】
- 高所からの落下時、身体全体で衝撃を分散させ、内臓損傷や致命傷を防止
- 胴ベルト型よりも死亡率が大きく低下
- 墜落後もぶら下がった状態で体勢が保たれるため、迅速な救助が可能
- 解体中の屋根や足場などが急に崩れる場合に備え、落下距離を最小限に抑える
- ハーネスに命綱をつなぐことで、両手を自由に使える状態で安全作業が可能になる
【デメリット】
- 装着に手間がかかる
- 夏場は蒸れて、暑く感じる
- 種類によっては重量があり重く感じる
- コストが高め
必要に応じて、ランヤード(命綱)やショックアブソーバー(衝撃緩衝器)も適切なものを選定する必要があります。
フルハーネスの形には種類があり、背中の形状がX型、Y型、腿ベルトの形状がV型、フラット型、この4つの組見合わせから構成されています。職種・作業内容・装備、体型、これらを考慮して自分に合ったものを選ぶ必要があります。
弊社の職人は手を伸ばしてバチで天井を解体したり、しゃがみこんで廃材を分別収集する等、さまざまな体制をとります。
また、高所の作業ではフルハーネスを装着すると同時に腰道具がついた胴ベルトも必要です。しかし、地上の作業では腰道具のついた胴ベルトのみが必要になります。
そこで、さまざまな種類の中から選考した結果、条件を満たしたのが藤井電工株式会社の「KITE HARNESS」(カイトハーネス)でした。
背中はX型、腿はフラット型で、上半身はフィット感があり、下半身はリラックスした付け心地を感じます。固定機能付きのベルト通しがベルトの緩みを抑制してくれるので、何度も調整しなくて済みます。
胴ベルト取付用アタッチメントが付属しており、3点支持のワンタッチバックルで容易にハーネスと胴ベルトが着脱可能です。
このフルハーネスにサンコー株式会社の「REELOCK mini」(リーロックミニ)をとりつけます。非常に軽く、フルハーネス型と胴ベルト型の兼用モデルであり、これらの特徴は、私たちの作業にピッタリでした。
弊社ではこれらの組み合わせを推奨しています。

解体工事におけるフルハーネスの役割は、「作業員の墜落防止と命の保護」です。とくに高所作業や足場が不安定な場所での作業が多い解体現場では、フルハーネスの着用は極めて重要です。
弊社では、「安全・品質・効率」を社是とし、その第一に命を守る装備の選定と徹底使用を掲げています。フルハーネスの使用は「法律だから着ける」のではなく、家族のもとに帰るため、仲間を失わないために着けるものです。
