「集塵マスク」とは、空気中に浮遊する微細な粉じん(ほこり)をフィルターで除去し、吸い込まないようにするための保護具です。
その起源は産業革命期の炭鉱や鉱山で、作業者が粉じんにより「じん肺」になるのを防ぐために開発されました。日本でも昭和30年代以降、
鉱業や建設業の発展とともに普及してきました。現在では労働安全衛生法に基づく防じんマスクの使用が義務付けられる現場も多くあります。
解体現場では、木くずや土ぼこりのほか、コンクリートの斫(はつ)り作業による粉じんも発生します。さらに、古い住宅ではカラーベストやスレートといったレベル3の石綿含有建材が屋根材として使われているケースも少なくありません。
これらの粉じんは、作業者の呼吸器に負担をかけることがあります。特に長期間にわたり現場で働く人にとっては、予防の観点からマスクを着用することが非常に重要です。作業員の健康を守るためにも、作業内容に応じた適切なマスクの使用が欠かせません。
現場に適した集塵マスクとは?
数ある防じんマスクの中でも、実際の解体現場で使いやすく、かつ十分な性能を備えているものを選ぶことが大切です。
弊社で推奨しているのは、重松製作所の「TW01」という軽量タイプの防じんマスクです。
TW01の特徴
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非常に軽く、長時間の作業でも疲れにくい
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シンプルな構造で、着脱やメンテナンスも容易
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フィルターの選択によって、幅広い作業に対応可能
現場の状況に応じて、マスク本体と組み合わせるフィルターを使い分けることが、安全性を高めるポイントとなります。
【用途別 フィルターの使い分け】
🔹 コンクリートの斫り作業には
→ R2フィルター または T2フィルター
(比較的呼吸がしやすく、日常的な粉じん対策に適しています)
🔹 レベル3の石綿含有建材の撤去作業には
→ X3フィルター または Y3フィルター
(高性能タイプで、より細かい粒子への対応が可能です)
私たちは、こうしたマスクとフィルターの適切な選定を通じて、
「作業員の健康を守ると同時に、現場全体の安全性と安心感を高める」ことを目指しています。